オノダ薬局
1.失敗できない投資だったからこそ、1年以上かけて選定
2.在宅業務を支えるには「1回の入力で終わる仕組み」が必要だった
3.「薬歴から逆算する」——レセコン選びの発想を変えた
4.「今あるものを活かし、最適化する」現場の運用を壊さないシステム連携の価値
5.知識ゼロ、取引先ゼロから在宅を立ち上げた——昭和47年開局の町の薬局
6.「書くための作業」からの解放。転記ゼロがもたらした現場のゆとり
7.「このままだと過労死する」それを救ったのは”つながっていく仕組み” だった
8.入力支援を超えた“現場のパートナー”。「つながる仕組み」が、在宅医療の現場にゆとりを取り戻す
「絶対に失敗できない」——オノダ薬局が1年以上かけて薬師丸賢太にたどり着くまで
長年、地域に根ざして薬局を運営してきたオノダ薬局。外来対応に加え、早い時期から在宅にも力を入れ、患者さまの暮らしに寄り添った支援を続けてきました。
一方で、在宅業務が広がるほど、現場では大きな負担も積み重なっていきます。薬歴、報告書、契約書、情報共有。本来は患者さまのために使いたい時間が、何度も同じ内容を書き写す作業に奪われていく。そうした状況の中で、「このままでは仕事を続けられない」と感じるほど切迫した課題があったといいます。
今回のインタビューでは、昭和47年から続くオノダ薬局の池田様に、1年以上の選定プロセスの裏側、在宅業務ならではの苦労、そして薬師丸賢太の導入で現場がどう変わったのかを伺いました。
失敗できない投資だったからこそ、1年以上かけて選定
在宅業務を支えるには「1回の入力で終わる仕組み」が必要だった
「薬歴から逆算する」——レセコン選びの発想を変えた
「今あるものを活かし、最適化する」現場の運用を壊さないシステム連携の価値
知識ゼロ、取引先ゼロから在宅を立ち上げた——昭和47年開局の町の薬局
「書くための作業」からの解放。転記ゼロがもたらした現場のゆとり
「このままだと過労死する」それを救ったのは”つながっていく仕組み” だった
入力支援を超えた“現場のパートナー”。「つながる仕組み」が、在宅医療の現場にゆとりを取り戻す
まず、機器やシステムの見直しを考え始めたきっかけから教えてください。
池田様前のシステムがあまりにも使いにくくて、手間も時間もかかりすぎていました。このままでは仕事が続けられない、というところまで来ていたんです。
ただ、導入には大きなお金がかかります。絶対に失敗できない投資だったので、1年以上かけて調べて、比較して、慎重に選びました。
導入前、特にどのあたりに大きな負担を感じていらっしゃいましたか。
一番大きかったのは、同じことを何度も書かなければいけないことです。以前は薬歴を印刷して活用することも十分にできず、報告書も手書きでした。何度も同じ内容を書くのが本当に大変でした。
だからこそ、必要だったのは「1回入力すれば、その後の書類にもつながっていく仕組み」です。薬歴と報告書が連動して、レセコンからその先まで流れるように仕事が進んでいく。そういう形で業務を整えたかったんです。
在宅を続けていくうえで、そこが必須条件だったのですね。
そうですね。加えて、以前のレセコン会社さんには不安もありました。制度のことを聞いても十分な説明が得られなかったり、電子処方箋の導入についてもわかりにくかったりして、「これを機に全部見直さないといけない」と思いました。
以前はどのようなシステムを使われていたのでしょうか。
以前は、薬歴とレセコンを同じ系列のシステムで運用していました。ただ、その前に使っていた仕組みでは、介護保険の居宅療養管理指導に必要な運用がうまく整わず、見直しを重ねてきた経緯があります。
その後、レセプト算定には対応できるようになった一方で、今度は報告書まわりの運用に課題が残りました。そこでまず、薬歴や報告書、契約書までしっかり対応できる薬歴システムを先に決めました。そこから逆算して、うまく連携できるレセコンを探す流れになります。
薬歴システムを軸に考え、その相手となるレセコンを探したのですね。
そうです。候補はいろいろありましたが、最終的には「自分たちの業務に合うか」が一番大きかったです。
比較検討する中で、どのような点が判断材料になりましたか。
大手の仕組みは、いろいろそろっていて魅力的に見える部分もありました。ただ、全部を一式で入れ替える前提になると、新しい機器をさらに置かなければいけない。調剤室のスペースを考えると、それは現実的ではありませんでした。
それに、うちのような規模で、在宅もやっていて、既存の機器や運用もある薬局にとっては、「新しく全部そろえる」よりも「今あるものも活かしてつないでくれる」ことのほうが大事だったんです。
既存の環境を前提に柔軟に組めることが重要だったのですね。
そうですね。新規開局なら大手の仕組みが合うケースもあると思いますが、長年やってきた薬局にとっては、今の運用を理解したうえで連携してくれることの価値が大きいと思います。
薬局自体も長く続けてこられていますよね。
昭和47年の開局です。実家の薬局で、私もここで生まれ育ちました。最初から今のような形だったわけではなくて、町の薬局としてゼロから始まっています。私自身、この薬局に携わって今年で20年ほどになります。在宅医療には2014年から取り組み始め、これもまたゼロから立ち上げてきました。
介護保険の仕組みを理解するために、ケアマネージャーの学校に通って資格を取得し、更新も2回重ねてきました。在宅は、制度を知らないと動けません。だからこそ、現場の仕事だけでなく、制度を学ぶ必要がありました。
薬師丸賢太や関連する仕組みを導入して、具体的にどんな変化がありましたか。
池田様一番大きいのは、ファイリングや転記の手間が減ったことです。どんどん連携していくので、1回入力すれば済むようになりました。
それから、スマホで必要な情報を確認できるのも本当に助かっています。以前は、あっちのソフトを開いて、こっちも開いて、とやっていたのが、今は調剤台にいながら必要な情報を見られる。これはすごく大きいです。
必要な情報がきちんと報告書に残っていて、それを必要なときに見られること。準備の質が、そのまま訪問の質につながると思っています。
「情報を探しに行く時間」が減ったのですね。
池田様そうですね。処方箋をスキャンしてPDFにして活用する流れも含めて、以前よりずっと楽になりました。
以前は本当に、コピーを取って、調剤して、入力して、また別のところにも同じ内容を入れて、報告書は郵送して、住所も何度も書いて……という状態でした。このままだと私は過労死する、と思いました。 薬剤師になって人を救いたいのに、なぜ同じことばかり書いていないといけないのか——その矛盾に気づいたんです。
NeoXとても本質的なお話ですね。
池田様実は、同じように困っている薬局さんは多いと思います。たとえば、情報共有の仕組みの中に書いてあるから報告書はいらないのでは、と思っても、制度上は書面が必要だったりする。でも、ちゃんと仕組みを組めば、ボタン1つで出せるようになるんです。
つまり、悩みの原因が制度そのものというより、「仕組みとしてつながっていないこと」にある場合も多いんです。
今回の導入を振り返って、特に重要だったことは何でしょうか。
池田様いろいろなシステムをつなぐ時に、全体を見て調整してくれる人がいたことです。医療や介護の現場って、多職種が連携して初めて回るじゃないですか。システム導入も同じで、制度もわかって、操作もわかって、しかも自社製品だけじゃなく他社のこともある程度理解している人がいないと、なかなかうまくいかないんです。
今回うちは、そういう方に出会えましたし、薬師丸賢太もその方からご紹介いただいたんです。複合機との接続の調整も、薬歴との連携も、まとめて整えてくださいました。ああいう方が増えるといいなと思います。
自社製品だけで完結しない時代だからこそ、そこをつなぐ存在がより重要なのですね。
池田様本当にそう思います。
薬師丸賢太による処方内容の自動入力を起点として、在宅ケアシステムまで情報が連携
今回のインタビューを通して見えてきたのは、薬師丸賢太が単なる入力支援の仕組みではない、ということです。オノダ薬局で起きていた変化は、単純な作業時間の短縮だけではありませんでした。
・1回入力すれば、その後の書類作成までつながる
・転記や確認のために行き来する手間が減る
・情報連携がしやすくなり、現場の判断が早くなる
・「同じことを何度も書く」負担から解放される
在宅を支える現場では、速さだけでなく、抜け漏れなく、無理なく、続けられることが重要です。オノダ薬局の取り組みからは、システム導入の本当の価値は、目の前の入力作業を楽にすることではなく、薬剤師が本来向き合うべき仕事に戻れる環境をつくることにあるのだと感じました。