「処方箋自動入力」の課題、QRコードがない場合はどうする?レセコン業務を自動化に近づけるAI-OCRの正解

2025.12.23 11:05 お役立ち


薬局DXが進む中、多くの薬局経営者や現場薬剤師が直面する「最後の課題」があります。
それは、「2次元コード(QRコード)が付与されていない処方箋」の処理です。

どれだけ高性能なレセコンを導入しても、地域医療連携や在宅対応、あるいはFAXによる処方箋応需がある限り、手入力作業はなくなりません。本記事では、処方箋入力業務の効率化における「QRコードの限界」と、それを突破するための技術的解決策について、客観的な視点から解説します。

業務効率化を阻む「QRコード空白地帯」の正体

多くの薬局では、2次元コード読み取りによる自動入力を導入し、一定の効率化に成功しています。しかし、現場の負担が劇的に減らない場合、以下のケースがボトルネックになっています。

  • FAX処方箋: 在宅医療や施設対応での事前送信分
  • 手書き処方箋: 往診医や個人のクリニックからの発行分
  • 独自フォーマット: 大学病院や特定医療機関の独自レイアウト
  • 印字不良: カスレや汚れによる読み取りエラー

データ上、これらの「非定型処方箋」が全体のわずか1〜2割であっても、入力にかかる時間は全体の5割以上を占めるケースが珍しくありません。「9割の定型業務」ではなく「1割の例外業務」をいかに効率化するかが、残業削減や対人業務シフトへの鍵となります。

自動入力サービスの3方式比較

QRコードがない処方箋をデータ化する手段として、主に「AI-OCR」「通常のOCR」「入力代行」の3つが挙げられます。それぞれの特性を整理しました。

特徴① AI-OCR自動入力 (薬師丸賢太など)② 通常のOCR自動入力 (従来型ソフト)③ 処方箋入力代行 (オペレーター入力)
仕組みAIが文脈を理解して文字データ化画像の「形」をパターン認識外部センターの人間が目視入力
精度非常に高い(学習により向上し続ける)限定的(フォーマット依存)高い(人力のため)
速度即時(数秒〜十数秒)普通遅い(数十分のラグ)
導入の手間なし(フォーマット定義不要)大(医療機関ごとに座標設定が必要)なし
コスト低(初期費用ゼロ)
QRなし対応◎(得意領域)△(ズレや汚れに弱い)◯(人が読むため対応可)

なぜ「AI-OCR」が選ばれるのか

「通常のOCR」の限界
従来のOCRは「あらかじめ設定した座標にある文字を読む」ことが基本です。そのため、新しい医療機関の処方箋が来るたびに読み取り位置を設定(座標定義)する必要があり、少しでも印字がズレると誤読します。現場の運用負荷が高く、定着しないケースが散見されます。

「入力代行」の課題
精度は高いものの、画像を送ってからデータが返ってくるまでにタイムラグがあります。「今、目の前にいる患者様」への投薬には間に合わないため、主に在宅や予製などの「急がない処方箋」に用途が限定されます。また、1枚あたりのコストが割高になる傾向があります。

「AI-OCR」の優位性
AI-OCRは、座標定義が不要です。「どこに何が書いてあるか」をAIが自律的に判断するため、初めて受ける医療機関の処方箋でも即座に処理を開始できます。また、即時性があるため、外来対応のスピードを落としません。

「非定型」に強いAI-OCRのアプローチ

QRコードがない処方箋、特にFAXや手書き処方箋において、AI-OCRはどのように機能するのでしょうか。完全な自動化が難しい領域だからこそ、AIと人の「協働」が重要になります。

  1. フォーマットフリー(定義不要)による業務開始の早さ AI-OCRの最大の利点は、事前の設定作業が不要なことです。スキャンするだけで、AIが「患者名」「薬品名」「用法」を特定して読み取ります。
  2. 文脈理解による補正 文字が多少潰れていても、「この位置にあって、数字と単位が並んでいるから用量だろう」といった文脈(コンテキスト)理解を行い、推測してデータ化します。
  3. 「学習」による精度の向上 もちろん、手書き文字や不鮮明なFAXを読み取ることは、現在の技術でも難しいのが現状です。しかし、AI-OCRは「間違えた箇所」を人間が修正することで、そのパターンを学習します。 「最初は修正が必要でも、使うほどに賢くなり、手直しが減っていく」。これが、入力代行や通常のOCRにはない、AIならではの価値です。

結論:「判断しない」運用フローへの統一

最も効率的なのは、QRコードの有無に関わらず、「すべての処方箋をスキャナーに通す」運用に統一することです。

「QRコードがあればリーダーで読み取り、なければスキャナーへ」という使い分けは、現場スタッフに一瞬の判断(認知負荷)を強いることになり、業務のリズムを崩す原因になります。

弊社が提供する「薬師丸賢太」は、スキャナーで読み取った画像から「QRコード」も「文字情報」も同時に解析します。

  • QRコードあり: 画像内のQRコードを自動検知して100%正確に読み取り、万が一データに不備があればAIが補正します。
  • QRコードなし: AI-OCRが即座に文字を認識してデータ化します。

スタッフは「処方箋が来たらとりあえずスキャンする」。 このシンプルなルールに統一することで、迷いや判断の手間をゼロにし、入力業務の完全なフロー化を実現します。

薬師丸賢太の特徴

  • 座標設定不要: どんなレイアウトの処方箋でもスキャンするだけ。
  • 圧倒的な学習量: 累計1億枚以上の処方箋データを学習済み。
  • スピード: レセコンへの展開まで約10秒。

「処方箋は手入力するしかない」という諦めを捨て、薬師丸賢太をパートナーにする運用をご検討ください。

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現在、薬師丸賢太の累計読取枚数1億枚突破を記念し、導入のハードルを下げる特別キャンペーンを実施しています。

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