「処方箋自動入力」の課題、QRコードがない場合はどうする?レセコン業務を自動化に近づけるAI-OCRの正解
薬局DXが進む中、多くの薬局経営者や現場薬剤師が直面する「最後の課題」があります。
それは、「2次元コード(QRコード)が付与されていない処方箋」の処理です。
どれだけ高性能なレセコンを導入しても、地域医療連携や在宅対応、あるいはFAXによる処方箋応需がある限り、手入力作業はなくなりません。本記事では、処方箋入力業務の効率化における「QRコードの限界」と、それを突破するための技術的解決策について、客観的な視点から解説します。
多くの薬局では、2次元コード読み取りによる自動入力を導入し、一定の効率化に成功しています。しかし、現場の負担が劇的に減らない場合、以下のケースがボトルネックになっています。
データ上、これらの「非定型処方箋」が全体のわずか1〜2割であっても、入力にかかる時間は全体の5割以上を占めるケースが珍しくありません。「9割の定型業務」ではなく「1割の例外業務」をいかに効率化するかが、残業削減や対人業務シフトへの鍵となります。
QRコードがない処方箋をデータ化する手段として、主に「AI-OCR」「通常のOCR」「入力代行」の3つが挙げられます。それぞれの特性を整理しました。
| 特徴 | ① AI-OCR自動入力 (薬師丸賢太など) | ② 通常のOCR自動入力 (従来型ソフト) | ③ 処方箋入力代行 (オペレーター入力) |
|---|---|---|---|
| 仕組み | AIが文脈を理解して文字データ化 | 画像の「形」をパターン認識 | 外部センターの人間が目視入力 |
| 精度 | 非常に高い(学習により向上し続ける) | 限定的(フォーマット依存) | 高い(人力のため) |
| 速度 | 即時(数秒〜十数秒) | 普通 | 遅い(数十分のラグ) |
| 導入の手間 | なし(フォーマット定義不要) | 大(医療機関ごとに座標設定が必要) | なし |
| コスト | 低(初期費用ゼロ) | 高 | 中 |
| QRなし対応 | ◎(得意領域) | △(ズレや汚れに弱い) | ◯(人が読むため対応可) |
「通常のOCR」の限界
従来のOCRは「あらかじめ設定した座標にある文字を読む」ことが基本です。そのため、新しい医療機関の処方箋が来るたびに読み取り位置を設定(座標定義)する必要があり、少しでも印字がズレると誤読します。現場の運用負荷が高く、定着しないケースが散見されます。
「入力代行」の課題
精度は高いものの、画像を送ってからデータが返ってくるまでにタイムラグがあります。「今、目の前にいる患者様」への投薬には間に合わないため、主に在宅や予製などの「急がない処方箋」に用途が限定されます。また、1枚あたりのコストが割高になる傾向があります。
「AI-OCR」の優位性
AI-OCRは、座標定義が不要です。「どこに何が書いてあるか」をAIが自律的に判断するため、初めて受ける医療機関の処方箋でも即座に処理を開始できます。また、即時性があるため、外来対応のスピードを落としません。
QRコードがない処方箋、特にFAXや手書き処方箋において、AI-OCRはどのように機能するのでしょうか。完全な自動化が難しい領域だからこそ、AIと人の「協働」が重要になります。
最も効率的なのは、QRコードの有無に関わらず、「すべての処方箋をスキャナーに通す」運用に統一することです。
「QRコードがあればリーダーで読み取り、なければスキャナーへ」という使い分けは、現場スタッフに一瞬の判断(認知負荷)を強いることになり、業務のリズムを崩す原因になります。
弊社が提供する「薬師丸賢太」は、スキャナーで読み取った画像から「QRコード」も「文字情報」も同時に解析します。
スタッフは「処方箋が来たらとりあえずスキャンする」。 このシンプルなルールに統一することで、迷いや判断の手間をゼロにし、入力業務の完全なフロー化を実現します。
「処方箋は手入力するしかない」という諦めを捨て、薬師丸賢太をパートナーにする運用をご検討ください。
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